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代表司法書士・相続診断士 石川宗徳の 所長ブログ&コラム

事業年度の変更と、取締役・監査役の任期

事業年度は、基本は1年

会社には事業年度があり、多くの会社の定款には、事業年度がいつからいつまでなのかが定められています。

3月決算(事業年度の末日が3月31日)や12月決算(事業年度の末日が12月31日)にされている会社が多いですが、必ずしも3月か12月を決算月としなければならないわけではなく、決算月を5月や11月とすることもできます。

さらに、3月31日のように事業年度末日を月末にしなければならないわけではなく、事業年度末日を11月11日や2月22日とすることも可能です。

事業年度の決め方は自由ですが、1事業年度は1年を超えることはできません(会社計算規則第59条2項(株式会社)、第71条2項(持分会社))。

会社計算規則第59条2項

各事業年度に係る計算書類及びその附属明細書の作成に係る期間は、当該事業年度の前事業年度の末日の翌日(当該事業年度の前事業年度がない場合にあっては、成立の日)から当該事業年度の末日までの期間とする。この場合において、当該期間は、一年(事業年度の末日を変更する場合における変更後の最初の事業年度については、一年六箇月)を超えることができない。

変更後の最初の事業年度は1年6ヶ月までOK

上記会社計算規則第59条のとおり、事業年度の末日を変更する場合における変更後の最初の事業年度については、最長1年6ヶ月まで設定をすることができます。

3月末決算である会社が、平成29年6月1日付で事業年度を9月末までと変更するときは、平成29年4月1日から始まる事業年度の末日を平成30年9月30日とすることが可能です。

また、上記会社が、事業年度の末日を9月30日とはするけれども、平成29年4月1日から始まる事業年度を、平成29年9月30日で一旦区切るということもできます。

設立時の事業年度は1年以内

事業年度を1年6ヶ月とすることができるのは、事業年度の末日を変更する場合ですので、会社設立当初の事業年度は1年以内としなくてはなりません。

事業年度の変更方法

多くの会社では事業年度を定款で定めていますので、事業年度の変更には、その旨の定款の変更にかかる株主総会の特別決議が必要です。

>>>みなし株主総会(決議)-会社法第319条

登記申請は不要

事業年度の変更をするときは、定款を変更することになりますが、事業年度は登記事項ではありませんので、事業年度の変更にかかる登記申請は不要です。

税務署、都道府県税事務所や市区町村役場に届出

事業年度を変更したら、税務署、都道府県税事務所や市区町村役場等に事業年度の変更(異動)届を速やかに提出します。

変更後の事業年度が到来する前に提出するようにしましょう。

税務申告は1年を超えない期間

会社法上は、事業年度の末日を変更する場合における変更後の最初の事業年度については1年6ヶ月とすることは可能ですが、税法上の事業年度は最長は1年です。

事業年度を1年6ヶ月とした場合でも、最初の1年分+6ヶ月分のように、2回の税務申告が必要となります(1年分と6ヶ月分を、1年6ヶ月後にまとめて申告するということではありません)。

事業年度を変更すると役員の任期が短縮あるいは切れることがあります

取締役や監査役の任期は、「選任後●年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。」というように定款で定められている会社がほとんどかと思います。

定款で特に定めない限り上記の「●年以内に終了する事業年度」は、事業年度を途中で変更したときにその変更後の事業年度が適用されます。

3月決算である会社(取締役の任期が2年以内に終了する~省略)が、2017年6月30日に取締役Aを選任したとします。また、取締役Aは増員取締役や補欠取締役ではないとします。

事業年度の変更がなければ、取締役Aの任期は2019年の3月末に終了する事業年度に関する定時株主総会(2019年6月頃開催)の終結の時までです。

この会社が2018年11月に、事業年度を毎年12月末までとする定款変更をしたとすると、取締役Aの任期はいつまでとなるでしょうか。

選任されたのが2017年6月ですので、2年後は2019年6月です。2019年6月までに終了する最終の事業年度は、事業年度変更前は2019年3月でしたが、事業年度変更後は2018年の12月となります。

そのため取締役Aの任期は、2019年3月頃までとなり、事業年度変更前の任期である2019年6月頃まで、と比べると3ヶ月短縮されています。

事業年度を変更するときは、取締役・監査役の任期にもご注意ください。


この記事の著者

司法書士/相続診断士
石川宗徳

代表司法書士・相続診断士 石川宗徳 [Munenori Ishikawa]

1982年4月生まれ。早稲田大学法学部卒業。
司法書士・相続診断士。東京司法書士会所属
(会員番号:7210、簡易裁判所代理業務認定番号:801263)

2009年から司法書士業界に入り、不動産登記に強い事務所、商業登記・会社法に強い事務所、債務整理に強い事務所でそれぞれ専門性の高い経験を積む。

2015年8月に独立開業。2016年に汐留パートナーズグループに参画し、汐留司法書士事務所所長に就任。会社法及び商業登記に精通し、これまでに多数の法人登記経験をもつ。

また不動産登記や相続関連業務にも明るく、汐留パートナーズグループのクライアントに対し法的な側面からのソリューションを提供し、数多くの業務を担当している。

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商業登記不動産登記相続手続き遺言成年後見など、
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